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でんでん雑記ver2.0


2012/12/26 [水] 

[アニメ] ヨルムンガンド PERFECT ORDER#24「恥の世紀」[終]

・最終回。

・前回から二年後。この二年で凄腕の兵士に成長したヨナだが、急激に悪化して戦乱の機運が高まる世界情勢を前に、やっぱり70万人程度の犠牲なんて大したことなかったのか?と悩み始め、武器を持って戦うことが耐えがたくなり、キャスパーの傭兵を辞めてココの元に帰還。同時にココがヨルムンガンドを発動して終了。


・「ヨルムンガンド」は、ココ小隊がバリバリ戦っていた部分は面白かった。のだが、着地点である「ヨルムンガンド計画」がどうにも釈然とせず、腑に落ちないまま終わってしまった作品だった。

・「ヨルムンガンド計画」で世界平和が実現する。という発想がまず全く納得出来ない。作中でキャスパーが言ってるように、ヨルムンガンドが現代の兵站を破壊するとしても、一時的な混乱と退行を経て、すぐに新たな流通網やネットワークが構築されて、元通りとは行かないまでもそこそこのレベルにまで復活するだろう。前も書いたかもだが、ヨルムンガンドの能力では、第二次世界大戦クラスの戦争を止めることが出来ない。人はコンピュータやGPSなんかなくても、飛行機を飛ばせるし船も動かせる。ちょっと不便になるぐらいで喧嘩しなくなるなら苦労はしないって話だ。

・そもそも「武器の売買を止めれば闘争は起きない」という発想自体が違和感満点なんだよな。これもキャスパーが言ってるが、武器なんか無くても人は争うし、争うための道具を求めるだろうよ。

・更に考えると、ヨルムンガンドの発動は、平和どころか闘争の引き金になりかねない。少なくとも発動直後の混乱に乗じて各地でテロが頻発するだろうし、緊張状態にある国の前線では陸戦部隊が暴発するかもしれない。世界中のコンピュータネットワークが機能不全に陥り、GPSが馬鹿になって空運/海運の効率が落ちれば、産業は大打撃を受け、世界経済は壊滅。日本のように輸入に頼ってる島国なんかひとたまりもなく、エネルギーも食料も不足して大変なことになる。日本に限らずエネルギー資源や食料に乏しい国では食うや食わざるやの状況が横行し、暴動だって頻発するだろうし、治安も悪化するはず。犠牲は70万どころではないだろう。

・どの辺が世界平和なんだ。

・ココは、「かつて飛べた空を、自らの行いで失ったことを恥じる」とかなんとか言ってるが、そんな奴もいない。なんだかよく判らない理由で、世界的なカタストロフを引き起こしたテロリストを恨むだけだろう。

・うーん。やっぱりなんだか納得いかね。

・武器商人が世界平和とかいうのなら、世界中のめぼしい軍事組織に片っ端から核爆弾をばら撒いて、地球全土を覆うような核爆弾の相互確証破壊のネットワークをつくり、どこかで一発でも発射されたら世界が滅ぶような状況をつくりだして、その抑止力で強制的に交戦できない状況を作るとかの方がまだあり得そうだわ。で、目論見が外れてどっかのアホが発射しちゃってバッドエンドで終わるとかな。

[アニメ] となりの怪物くん#13「春遠からじ」[終]

・最終回。

・なんだかよく判らないモノを探しまわる春に振り回されたレギュラー・セミレギュラーが一同に介し、唯一春に振り回されなかった雫が春と出くわし、一緒に冬の蛍を眺める話。

・取り止めのない内容だけど、それぞれ個性の立ったキャラクタが繰り広げる何気ない会話が心地良い。こういうのは、少女漫画原作アニメならではだなぁ。


・「となりの怪物くん」は、キャラの立ち具合、可愛らしさ、テンポの良さ、嫌味のない展開と、とにかく見てて心地良いアニメだった。春の突出した異常性や、雫/あさ子がそれぞれ抱える微妙な危うさは常につきまとっていたのだが、その暗い部分を全面に押し出しすぎず、良いバランスを保っていたと思う。まだ原作は続いているらしいので、いずれ二期が始まることに期待。