2010/12/27 [月]
▼ [アニメ] 録り溜めてあった「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」を最終話まで視聴。
とてつもなく歪んだキャラ造形の桐乃が、本人自身は何も成長せず犠牲も払わないまま
周囲の善人の善意によって守られ持ち上げられながらひたすら自己肯定していくという
とんでもなく歪んだ作品だった。
エロゲ好きのカミングアウトに始まって、親友とのいざこざ、自作小説のアニメ化の際の悶着にいたるまで
桐乃に問題がないわけではないことは作中でもしっかり描かれているのに
いざ解決となるとまるで桐乃に代償を求めず、前述のとおり周囲(主に兄)の努力や(桐乃に好意を寄せる人々の)妥協で、なぁなぁに済ませていくだけという。
これが重くないシーンでの演出のようにずっと自虐コメディであればまだ腑に落ちようもあるのだけれど
「桐乃のアイデンテティを否定されること」をとてもナイーブに描いているのがまた微妙に感情移入を阻んでいるというか。
うーん。
この話は結局何が言いたかったんだろう。
いや、ストーリーなんてのはあくまでフレーバー的なもので
桐乃のツンデレっぷり(黒猫でも沙織でも麻奈実でも京介でもいいけど要はキャラ)に萌え転がれ的な事が言いたいのかもしれないけど。
にしてもなぁ。
まぁ、「女子中学生がエロゲを買って遊びまくり」という入りの段階で
「ミドル〜ハイティーンがターゲットに入っているであろう作品で、作り手側がそういう事を(黙認ではなく積極的に)肯定しちゃ駄目だろ」
と否定気味に入った俺が感情移入できないのはいた仕方ないのかもしれないけれど。
少なくともショップやコミケでさくさくエロゲやエロ同人を買えてしまうって描写はやっちゃ駄目だよなぁ。
そんなこったから例の都条例みたいなのが通っちゃうんだよ。自主規制なめんな。