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でんでん雑記ver2.0


2010/12/19 [日] 

「SPACE BATTLESHIP ヤマト」ようやく観てきました。大変疲れたので「ライダー」はまた今度。「ウルトラ」公開前に見るか、一緒に見てくるかは未定。

ニチアサはまた明日にでも。

[映画] SPACE BATTLESHIP ヤマト

結論から言うと、面白かったです。

おそらくですがこの映画、「宇宙戦艦ヤマト」をたくさん見てる人ほど

そう感じるのではないでしょうか。

逆にヤマトを見たことがない、あるいはさして思い入れのない人ほど

なんだこりゃ。と思うような気がします。


理由は

・意外と1作目と「さらば」をリスペクトしてる様子が伺える。

・「新たなる旅立ち」「永遠に」「III」「完結編」「復活篇」より全然面白い。

から。


以降、もう公開から随分たっているので

あえてネタバレを気にせず感想を書きます。



良かったところ。

・脚本の取捨選択。

映画の尺に収めるために当然切るところや変更するところが出るわけだけど

冒頭の「ゆきかぜ」や太陽系外脱出の最後の通信など、比較的押さえるところは押さえていた。

おそらく、第一作目のテレビシリーズと「さらば」が好きか

でなくてもちゃんとひと通り見て

尺や商業的な要請との折り合いをつけつつ一生懸命考えて作ってあったと思う。

・柳葉敏郎。

これはスマッシュヒット。

山崎努と西田敏行も悪くないし、緒形直人もさらに意外と高島礼子だって悪くなかった。

・CG

ここを評価できるか否かは

普段洋画の超大作しか観てないか、邦画も観てるかの差だと思うけど

邦画では間違いなく最高峰。白組のCGはカッコイイね。

ヤマト自体の出来も相当良く、カッコイイ。

ヤマト発進→(尺の都合で浮遊大陸とかやってる場合じゃなかったのかいきなり)波動砲発射→爆煙の中からヤマト生還とか、実に良かった。


まぁ、悪くはないんじゃないかな、というところ。

・ガミラス/イスカンダル星人がボーグだった。

まぁ、人間にするとそっちにも尺やキャスト代食うし

あーゆー分かり合えなさそうなタイプの敵になっててもいいんじゃないかな。

「アルファでありオメガ」云々は「は?」って感じだったけどな。

あーゆーセリフを喋らせるのなら、斉藤(別のキャラでもいいけど乗っ取られる奴)は

敬虔なクリスチャンとかにしとくべきだろう。

・アナライザーが超強い。

まぁ、元のままのアナライザー出しても尺とCGの労力が無駄にかかるだけで

物語に貢献しないし。

・生き残り12人て。

そこまで徹底的にダメージを受けて、よく航海できたな。すげえぜヤマト。

・コスモクリーナーの設定変更。

ラストの展開を考えれば余分な展開を省けるナイスなアイデア。

だからこそ、森雪のアホっぷりにイライラするのだけど、その話は後ほど。


悪かったところ。

・キムタクがやはりキムタク役であり、古代進なんて居なかったこと。

キムタクにキムタク以外の個性を求めること自体ナンセンスかもしれないが。

・ラスト直前の森雪のアホさ加減。

ラストの状況が始まったときに、

ああ、こりゃ特攻だ、なるほど、だからコスモクリーナーはすぐに持ち出せる形にしたのか

ついでに別れでひと盛り上がりできるしな。

とすぐに納得したのに

キムタクの血の巡りが悪く、いつまでたっても決断しないのでイライラ。

ようやく決断したと思ったら雪が「あなたの居ない世界にどうたら」とか駄々をこね始めてゲンナリ。


今更お前の主観なんかしったこっちゃねぇんだよ。全人類を巻き添えにする気かこのバカ。


と急に冷めた。

ラストでこれか。

ここは大減点ポイント。

例えばイスカンダルに相原あたりに乗り換えてくれと懇願するも、「いや、腹の子に入ってるんで無理です」とか言われて、古代と森がそこで初めて妊娠に気がついて、それじゃなおさら、みたいな話でお別れ、とか、そーゆー展開にしとけばよかったのにな。


まぁ、最後に腐したのでアレなんだけど、正味の話、悪くはなかった。

森雪の件に関しても、そこまでの黒木メイサからすればイラッとくるポイントだけれど

実際問題、「宇宙戦艦ヤマト」の森雪なら似たような展開になったかもしれないと思わなくもないしな。

とにかく

予想していたものよりは100倍良かった。


ただ、この作品、映画館ではなく、家でテレビで見るとかなり評価が落ちると思う。

迫力が、とか音響が、とかいう理由ではなく

部屋にいて映画以外の情報が眼や耳に入ってくると、多分映画に入り込めない。

特にTV放送などで見た場合、CMが入るたびに一旦冷めて

強制的に一度映画から引き剥がされるので

最後まで「お金のかかった新春スターかくし芸大会」的な印象をぬぐい去れないような気がする。

そういう意味では見るなら是非劇場で。という作品なのかもしれない。