ギャルズブリーダーズ  

〜血塗られた天使達〜


  もう、30秒も前の話。決闘が申し込まれた。私の前に、羽の生えた少女が立っていた。

私は、無言でその少女に攻撃した。牽制・・とか様子見なんて私はしない。必殺の一撃を少女めがけてぶつけた。

天使の少女の反応は、私が予想した以上に遅かった。彼女が防御の姿勢を取った時には、側頭部に私の拳が打ち込まれていた。

頭部を強打された彼女は、まるで人形の様だった。目の焦点が定まっていない。無防備になった彼女の水月めがけて前蹴りを放つ。

彼女の口から、大量の血が吐き出された。その血が、私の蹴った足に大量にこぼれた。なま温かい感触が体に伝わる。

私は、この時に戦闘の終了と思い、蹴り足を戻して呼吸を整えた。次の瞬間、私は大きく後ろに吹き飛ばされた。

彼女の突きが、私の胸にヒットしたのだ。一瞬のスキをつかれた。息を吸った瞬間に攻撃されたので、防御が出来なかった。

私は起き上がったと同時に彼女めがけて拳を放った。その拳は彼女の顔面にモロに入った。

そして彼女の顔が潰れた。まるで人形のように後ろに倒れた後、彼女は動かなくなった。私は彼女の喉を踏みつぶしてとどめを刺した。

戦いは20秒もかからなかった。


  戦闘が終わったと同時に、私の側に若い男が近寄ってきた。その男は、私の目の前の彼女のマスターだったようだ。

「くそ・・・・・コイツなら自信があったのだが・・・・・」そう言って、彼女の羽根を一枚むしり取った。

そして、私の方を振り返り、「次こそが・・・お前がこうなる番だ!!」っと言って、その羽根を投げつけてきた。

私はそれをバックブローでたたき壊した。羽根についていた羽毛が辺りに飛び交う。男は無言で彼女を抱えて、消えていった。


「ギャルズブリーダーズ」


  私にもマスターがいる。私はマスターの為だけに存在している。マスターが望むことならば何でも実行する。

それが、作られた偽りの生命体である私の使命だ。この事には何の疑問も持たない。私はマスターの悦びの為だけに存在する。

私のマスターは、「ギャルブリーダー」と呼ばれている。この「ギャルブリーダー」とは、人間の女性の姿をした疑似生命体を

育て上げ、最強の生命体にする事に全てを捧げている人の事を指して言う。

マスターは私を最強にするべく、全てを捧げてくれている。私がマスターに報いることは。

「勝ち続けること」

これだけしかない。その為には、私の全身が血塗られてしまおうが構わない。マスターが悦ぶのだったら、血塗られた体にもなろう。

また・・・私が存在し続けるためにも勝つしかないのだ。負けてしまうのは死を意味する。私が死んでしまったら、私の肉体は

次にマスターに仕える生命体の為の糧になってしまう。負けてしまった個体にはマスターは振り返らないし微笑まない。

私は、マスターの悦びの為だけに存在する。普通の女性のように、扱っては貰えない。

でも・・・私はそれでも構わない。マスターの笑顔を見るために、私は体を血塗らせていく。


マスターの元には、次の相手が待っていた。

マスターに喜んで貰うため・・・・・私は相手を倒します。

次も必ず勝ちますので・・・・また私に微笑んで下さい。


be continue ぎゃるぶり!!


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