ギャルズブリーダーズ
〜血塗られた天使達〜
私は、無言でその少女に攻撃した。牽制・・とか様子見なんて私はしない。必殺の一撃を少女めがけてぶつけた。
天使の少女の反応は、私が予想した以上に遅かった。彼女が防御の姿勢を取った時には、側頭部に私の拳が打ち込まれていた。
頭部を強打された彼女は、まるで人形の様だった。目の焦点が定まっていない。無防備になった彼女の水月めがけて前蹴りを放つ。
彼女の口から、大量の血が吐き出された。その血が、私の蹴った足に大量にこぼれた。なま温かい感触が体に伝わる。
私は、この時に戦闘の終了と思い、蹴り足を戻して呼吸を整えた。次の瞬間、私は大きく後ろに吹き飛ばされた。
彼女の突きが、私の胸にヒットしたのだ。一瞬のスキをつかれた。息を吸った瞬間に攻撃されたので、防御が出来なかった。
私は起き上がったと同時に彼女めがけて拳を放った。その拳は彼女の顔面にモロに入った。
そして彼女の顔が潰れた。まるで人形のように後ろに倒れた後、彼女は動かなくなった。私は彼女の喉を踏みつぶしてとどめを刺した。
戦いは20秒もかからなかった。
戦闘が終わったと同時に、私の側に若い男が近寄ってきた。その男は、私の目の前の彼女のマスターだったようだ。
「くそ・・・・・コイツなら自信があったのだが・・・・・」そう言って、彼女の羽根を一枚むしり取った。
そして、私の方を振り返り、「次こそが・・・お前がこうなる番だ!!」っと言って、その羽根を投げつけてきた。
私はそれをバックブローでたたき壊した。羽根についていた羽毛が辺りに飛び交う。男は無言で彼女を抱えて、消えていった。
「ギャルズブリーダーズ」
私にもマスターがいる。私はマスターの為だけに存在している。マスターが望むことならば何でも実行する。
それが、作られた偽りの生命体である私の使命だ。この事には何の疑問も持たない。私はマスターの悦びの為だけに存在する。
私のマスターは、「ギャルブリーダー」と呼ばれている。この「ギャルブリーダー」とは、人間の女性の姿をした疑似生命体を
育て上げ、最強の生命体にする事に全てを捧げている人の事を指して言う。
マスターは私を最強にするべく、全てを捧げてくれている。私がマスターに報いることは。
「勝ち続けること」
これだけしかない。その為には、私の全身が血塗られてしまおうが構わない。マスターが悦ぶのだったら、血塗られた体にもなろう。
また・・・私が存在し続けるためにも勝つしかないのだ。負けてしまうのは死を意味する。私が死んでしまったら、私の肉体は
次にマスターに仕える生命体の為の糧になってしまう。負けてしまった個体にはマスターは振り返らないし微笑まない。
私は、マスターの悦びの為だけに存在する。普通の女性のように、扱っては貰えない。
でも・・・私はそれでも構わない。マスターの笑顔を見るために、私は体を血塗らせていく。
マスターの元には、次の相手が待っていた。
マスターに喜んで貰うため・・・・・私は相手を倒します。
次も必ず勝ちますので・・・・また私に微笑んで下さい。
be continue ぎゃるぶり!!